建築士の継続能力開発の記録を開始するにあたって

教育・事業委員会

 継続研修部会

1.なぜ今から継続能力開発の記録を始めるか

平成16年度から発足予定の「専攻建築士制度」の認定に活用可能とするためには、2年前の平成14年度から継続能力開発の記録を開始する必要がある。そのため,日常的に行っている業務と研修をこれから確実に記録するためのしくみをつくる。

APECエンジニアでは、CPD制度発足時、それまでの2年間の能力開発の記録をもとに認定した事例にならうものである。

 


 


「実務による能力開発」の記録のしくみとしては、図1に示すように、日常的な仕事の中から実績につながるプロジェクトなどを記録していく。これが、「専攻建築士」発足時に認定の前提となる。

 

「研修による能力開発」の記録のしくみとしては、図2に示すように、日常的に参加し、あるいは受講している研修を記録し、CPD単位として蓄積していく。「専攻建築士」認定に活用し、もし、専攻領域や専門分野で特に必要とされる研修が追加された場合には、その不足分を補うことで対応できることを示す。

 

2.記録のしくみ

記録のしくみは土木学会の手帳方式や外国の記録のしくみを参考に、データベース化を前提とした記録方式を併用した「建築士継続能力開発記録」手帳方式で発足する。手帳は、各建築士に有償頒布する。手帳のしくみは下記の条件を満足するよう工夫する。

1)各建築士が自分の能力開発に誇りを持って記録し、所有、携帯できること

2)記録の電子データ化や活用が容易で、建築士会の負担が最小限に抑えられること

3)データベースシステム開発などに必要な費用について、手帳の頒布により、建築士に応分の負担をお願いできること

 

3.記録手帳の概要

1)手帳の配布

各建築士会は所属建築士の氏名、建築士番号、の情報をバーコードで併記したシールを貼り付けて各建築士に頒布する。

2)手帳の構造

・「指定講習受講証」または「専攻建築士証」を収容可能な透明ポケットを表紙裏に持つ。

・実績や研修の記録用シートはできれば加除可能とする。

・手帳への記載は、実績については内容を自書するが、研修内容については研修内容をバーコード付きシールの貼付で行い、将来の電子情報化が容易にする。

3)実績の記録

・実績の記録は達成年月と実績となるプロジェクト名や内容を自筆で記録する。

・内容は作品等の写真を添えた自己申請に基づき将来所属建築士会が確認する。

4)研修の記録

・研修名、研修実施日付、主催団体・機関などをバーコード化された情報と併記したシールを主催者から得て手帳の該当欄に貼付し記録する。

・まちづくり活動、住宅相談、指定講習、各団体の講習、は主催者が実施時に配布する資料などに添付するシールを手帳に貼り付けることによって可能とする。

・雑誌などによる通信教育も通信回答の評価の際のシールの配布方法を工夫する。

 

4.建築士の個人ベータベース構築と同時に

 「専攻建築士」発足時には、継続能力開発の実績(作品写真などで示される)と研修記録に加えて個人の経歴のデータを併せ、建築士個人のデータベースを確立する。

各建築士が保管、管理し、必要に応じて公開する場合の原データとする。データベースシステム開発費用には、先述の手帳頒布による原資を充当する。なお、将来は、建築士の希望によっては、個人データベースに直接書き込みできるようなしくみに発展させる。