「北海道建築設計会議」って何?

■激動の時代を迎えた今日、建築主や社会の期待に応えることを求められてい
 る建築設計の分野は、次の3つの大きな課題に直面しています。
 
  1.建築設計について市民や消費者の理解が得られていない。
   これまで建築設計関係者は、不足していた施設づくりを進めることに重
   点を置いてきたため、市民や消費者に自分たちの仕事の内容やその重要
   性を説明する努力が十分とは言えませんでした。これからの建築設計は、
   市民や消費者の理解を得ることに努め、お互いの共感を土台として進め
   られなければならないと考えています。
  2.建築設計者の資格が確立していない。
   日本における建築設計は"建築士"という資格を持つ者が行うことになっ
   ています。しかし、この日本の制度は諸外国の基準と比較して十分なも
   のとは言えず、国際的に通用する建築設計者の資格制度に足並みをそろ
   える必要があります。
  3.建築設計者が継続的に勉強する体制が整っていない。
   建築の材料・構造・工法・設備などは日々改善され、進歩しています。
   また、環境問題対策・シックハウス対策一少子高齢社会にふさわしいバ
   リアフリー対策などが重要な課題となっています。建築設計者は、これ
   ら時代の変化に適合し、それを先取りする能力が求められています。こ
   れに応えるためには継続的な勉強が欠かせませんが、その機会や体制が
   十分とは言えません。

■道内の建築設計に関係する5団体は、2003年3月に合意書を交わして「北海道
 建築設計会議」を設立し、これらの課題に取り組むための活動をスタートし
 ました。現在、次の10団体がこれに参加し、建築設計の分野が抱える課題に
 取り組んでいます。

 (社)日本建築学会北海道支部
 ・・研究教育機関、総合建設業、設計事務所、官公庁、コンサルタント、学
   生などの個人、法人を会員とし、建築に関する学術・技術・芸術の進歩
   発達を目指す団体です。
 (社)日本建築家協会北海道支部
 ・・建築設計監理を専門の職業とする個人が集まって組織している団体です。
   わが国の社会公共が必要とする、建築家の職能を確立するためのあらゆ
   る活動を行っています。
 (社)北海道建築士会
 ・・職業は問わず建築士資格を持つ個人が集まって組織している団体です。
   相互の研鑚と各自が建築に関する得意分野をアピールし、社会に貢献す
   べく専攻建築士制度を実施しております。
 (社)北海道建築設計事務所協会
 ・・私たちは建築設計監理を業とする「建築士事務所」が組織する法定団体
   です。良質な社会・生活環境づくりを通して道民の安全安心の確保に寄
   与することを目標に活動しています。
 北海道まちづくり協議会
 ・・まちづくりに関わる多様な業種の個人・企業会員と公的団体が賛助会員
   として組織している団体。ソフト・ハードの両面から、地域の再開発、
   地域の活性化、人づくりを実践&応援しています。
 北海道設備設計事務所協会
 ・・建築物の電気・冷暖房衛生設備の設計・監理を専業とする設備設計事務
   所で組織している団体。地球環境時代、自然と人を技術で守り21世紀の
   社会に貢献することを目指しています。
 (社)日本建築構造技術者協会北海道支部
 ・・建築構造に関する高度な技術を持ち、建物の構造設計・監理に携わる専
   門技術の団体です。建築物の質の向上に貢献し、もって社会公共の福祉
   増進に寄与することを目的としています。
 (社)日本建築積算協会北海道支部
 ・・建築のコスト管理・積算業務を専門の職業とする個人が集まり組織して
   いる団体です。建築積算事業の改善と建築積算技術者の技術的水準及び
   社会的地位の向上を目指しています。
 (社)建築設備技術者協会北海道支部
 ・・建物の電気、冷暖房等の設計に必要な専門的知識を有する建築設備士の
   資格を持つ会員で組織し、設備技術者としての資質や社会的地位の向上
   を目指して活動しています。

 (社)北海道建築技術協会
 ・・北海道特有の課題の居住性能, 省エネルギー, 耐震・耐久性に富んだ建
   築技術に取り組み、風土に親しむ文化と地域の発展に寄与すべく活動し
   ている法人・ 個人が組織している団体です。

            
2007年10月30日 北海道建築設計会議